会長挨拶
就任挨拶(鋳鍛鋼業界の発信力向上に向けて)
本年5月の定時社員総会・理事会におきまして、会長の任を拝することとなりました森でございます。会員の皆様にはご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。この5月から年号が改まりましたが、当会も今年で設立72年を数え、昭和から平成、そして令和へと、当会及び鋳鍛鋼業界の発展にご尽力を賜りました諸先輩に感謝すると共に、新たな時代に相応しい、当会と鋳鍛鋼業界のありたい姿の実現に向け、努めてまいる所存でございます。
さて、世界経済は主要国の政治方針や貿易収支を巡る外交交渉の影響を受け、先行き不透明な状況が続いておりますが、我が国の経済も自動車・産業機械といった堅調な業種からエネルギー・造船等厳しい業種までまだら模様な状況となっております。一方で、当業界は原燃料価格高騰等によるエネルギーコスト増、黒鉛電極や耐火物等の資材価格高騰による収益環境悪化に直面しております。他にもAI等IT新技術の浸透による社会構造変化、「働き方改革」や「外国人労働者受け入れ拡大」に代表される人的資源面での環境変化、などなど、我々企業人が対処しなければならない課題は数多く、そのハードルは高い、というのが皆様の実感ではなかろうか、と考えている次第です。
鋳鍛鋼製品は、機械装置や設備、輸送用機器等の心臓部として使われているにもかかわらず、最終製品として世間に認知される機会が少ない、いわば「縁の下の力持ち」であることから、お客様や世間に対する発信力にまだまだの所があるのではないか、と感じております。お客様に我々業界の状況をご理解頂くこと、更に我々の抱える課題について忌憚なきご意見を頂き、また我々からもお客様の課題解決に向けた提案を行っていくこと、それらの活動を通じてお客様とWIN-WINの関係を築き上げていくことが、我々の事業ひいては業界の発展に繋がり、また外部の方々から魅力的な業界と見て頂けることに繋がると考えておりますので、当会としても発信力の向上を重要課題として取り組んでまいりたいと考えております。
もちろん、我々自身が切磋琢磨し、世界トップレベルの技術力、競争力を維持向上させていく取り組みは欠かせません。また、それを担保する若手・中堅の人材育成と、タイムリーな市場動向の把握、安全活動の活性化と環境エネルギーにつきましても引き続き当会の活動の中心として取り組んで参ります。
今年はラグビーワールドカップが日本で開催される年でもあります。会員・ご関係の皆様の英知をオールジャパン精神で結集して参りたいと考えますので、引き続き当会に対してご支援ならびにご指導を賜りますようお願いを申し上げまして、ご挨拶とさせて頂きます。
一般社団法人 日本鋳鍛鋼会会長 森 啓之(株式会社神戸製鋼所 常務執行役員)
過去の会長挨拶
令和6年(2024年) | 年頭挨拶(1月11日新年会にて) | 小野田 謙一 |
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令和5年(2023年) | 就任挨拶 | |
年頭挨拶 | 太田 大介 | |
令和4年(2022年) | 就任挨拶「力強い健全な業界へ」 | |
年頭挨拶 | 岩本 隆志 | |
令和3年(2021年) | 就任挨拶 | |
年頭挨拶 | 森 啓之 | |
令和2年(2020年) | 年頭挨拶(賀詞交歓会挨拶から) | |
平成31年/令和元年(2019年) | 就任挨拶(鋳鍛鋼業界の発信力向上に向けて) | |
年頭所感(賀詞交歓会挨拶から) | 天野 肇 | |
平成30年(2018年) | 年頭所感(賀詞交歓会挨拶から) | |
平成29年(2017年) | 就任挨拶(創立70周年記念祝賀会にて) | |
年頭所感 | 仲田 摩智 | |
平成28年(2016年) | 年頭所感 |